産まれてくる赤ちゃんに抗体が移行します


妊娠後期での新型コロナウイルスワクチン接種は、胎盤を通過して新生児の母体力価に近づいた強い母体体液性IgG応答と関連していることがわかりました。
つまり、妊婦である母親が新型コロナウイルスワクチン接種を妊娠後期ですれば、産まれてくる赤ちゃんにも新型コロナウイルスに対する抗体を持ちますよという事です。新生児に対しては新型コロナウイルスワクチン接種ができません。産まれてきた我が子を新型コロナウイルス感染から守ってくれる可能性があるという事です。
これは、2021年5月から7月にイスラエルの医療センターで実施された前向きコホート研究で明らかになりました。
抗体レベルは、129人の女性(平均[SD]年齢、31.9 [4.9]歳)と114人の新生児について測定され、テストの100%が陽性の結果を示しました。2回目のワクチン投与時の平均(SD)在胎週数は24.9(3.3)週でした。新生児IgG力価は母体力価の2.6倍でした。母体と新生児の抗体の間に正の相関が示されました(r = 0.92; 95%CI、0.89-0.94)。多変量解析により、2回目のワクチン投与を受けてから経過した週ごとに、母体および新生児の抗体レベルが-10.9%(95%CI、-17.2%から-4.2%; P = .002)および-11.7%(それぞれ95%CI、-19.0〜-3.8%; P = .005)と徐々に変化していきました。
まとめ


このコホート研究では、妊娠後期に新型コロナウイルスワクチンを接種すると、出産後に測定された母体および新生児のSARS-CoV-2 IgG抗体レベルに反映されるように、母体および新生児の体液性反応と関連していました。 これらの調査結果は、パンデミック時の母親の保護と新生児の安全を達成するために、妊娠後期の妊婦さんに新型コロナウイルスワクチンを接種することを支持しています。
【参考文献】
1;176(3):290-295. /jamapediatrics.2021.5683.
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