妊婦さんへのオミクロン変異株について|感染予防・ワクチン接種・治療

妊婦健診

妊婦さんは“感染予防”がやはり重要

第 6 波の中心となるオミクロン株の妊婦への影響等についてはまだ十分な情報が得られておりませんが、従来の情報(妊娠中は重症化リスクするリスクがあり、特に高齢、肥満、喫煙、高血圧、糖尿病、ぜんそくなどの合併症例には留意する必要があります)に準じた注意喚起を継続してください。

オミクロン株流行状況をみると若い世代が60~70%を占めています。妊婦、その家族の世代は十分感染しないように感染予防の生活行動をするようにお願いします。

感染症形式はエアロゾル感染(空気感染に近い)が主とされており、マスク、密の回避、頻繁の換気、手洗い、消毒などが感染予防の原則ですが、
とくに家庭外での食事の際にはいわゆる黙食、会話時には必ずマスク着用が守られないなかでのクラスター感染が目立ちます。

軽症が多いため自宅療養の事例が増え、妊婦のおかれた生活環境によっては患者として、濃厚接触者として家族(特にこども)などからの隔離、社会的施設受け入れなどの必要性が生じる可能性があります。

病院などスタッフ職員の感染、濃厚接触事例も増加していますので、職場での感染防御とともに、上記の生活の中での感染予防も含めて徹底してください。

◆経口治療薬は妊婦さんには使用できません。

ワクチンはオミクロン株感染においても一定の感染抑制と重症化抑制の効果が期待されています。
若年層に多く感染例が出ていますので妊婦、その家族等には十分感染予防の徹底をお願いします。
経口初期治療薬は妊婦には禁忌(使用できません)です
コロナ感染症に対する発症初期投与治療薬であるモルヌピラビル(ラゲブリオカプセル)は妊婦に対しては禁忌となっています。
現状では、妊婦には、感染しても有効で安全な経口薬はまだ開発されていませんので、従来通り、妊婦の場合は特に感染予防の徹底が重要です。

◆感染初期治療については下記が現状です。

中和カクテル療法(ロナプリーブ)はオミクロンにはあまり有効ではないとの報告があります。
(妊婦は“治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与” となっています。)
中和抗体療法ゼビュディは有効との報告があります。
(妊婦は“治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与”となっています。)
経口承認薬(発症初期投与)のモルヌピラビル(ラゲブリオカプセル)は妊婦禁忌です。

ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種の効果について

米国・ファイザー社は、12月8日に発表したプレスリリースで、現在拡大が懸念されているオミクロン株に対する同社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの効果を調べた研究結果を公表しました。それによると、初回接種(2回)では、野生株と比べ、オミクロン株に対する中和抗体力価が大幅な減少を示し、オミクロン株への保護効果が十分ではない可能性があると報告しています。ただ、3回目の追加接種により、従来株と同等の効果が得られることも示されました。同社は、より多くの人がまずは初回接種を完遂すると共に、COVID-19拡大防止には追加接種が必要であるとしています。
初回接種までの中和抗体力価は、野生株や従来の変異株などに比べ、オミクロン株に対しては有意に減少していましたが、3回目の追加接種により、初回接種の25倍まで増強され、従来株並みの高い保護レベルが観察されたという報告をしています。ファイザー社は、「初回接種によるコロナ重症化予防には引き続き有用です。しかし、追加接種によりオミクロン株も含めたより高い予防効果が得られる可能性があります。」とし、各国で進められている追加接種が、引き続きCOVID-19拡大防止に対する最善策であるとの見解を示しました。

イスラエルで新型コロナワクチンBNT162b2(Pfizer-BioNTech製)の3回目接種(ブースター接種)を受けた16歳以上について調べた結果、全年齢でCOVID-19感染および重症の発生率についてブースター接種者のほうが非接種者よりも大幅に低かったことが、イスラエル・Weizmann Institute of ScienceのYinon M. Bar-On氏らにより報告されました。イスラエルでは先行して実施された60歳以上へのBNT162b2ブースター接種の結果が有望であったことを受けて、2回目接種から5ヵ月以上経つ若い年齢層にもブースターを接種するキャンペーンが拡大されていました。いずれの年齢でも、ブースター群の感染、重症化の発生率が大幅に減少しました。

オミクロン株に対するワクチンの有効性について、発症予防効果はデルタ株と比較して低く、投与後の期間に応じてさらに低下する一方で、入院予防効果は2回目接種後6ヵ月以降も約50%となり、3回目接種により約90%まで高まるというデータが報告されました。英国・UK Health Security Agency(UKHSA)が2021年12月31日にオミクロン株に関する大規模調査結果を公開しました。

まとめ

第6波、オミクロン変異株の猛威が身近に迫ってきてます。妊婦さんは第5波と同様に感染予防が大切です。 マスク着用、密の回避、頻繁の換気、手洗い、消毒などが感染予防の原則をしっかり守っていきましょう。


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