日本産科婦人科学会が妊婦さん6576人を対象に実施した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン接種に関するアンケート結果を公表しましたので、まとめてみました。今後の第6波に備えてご参照ください。


妊婦さんへのワクチン接種状況
ワクチン1回以上接種済みが82.1%(5,397人)、2回接種済みが73.6%(4,840人)、未接種が17.9%(1,179人)でした。
1回および2回接種済みの妊婦さんともに約73%がファイザー製、約20%がモデルナ製を接種していました。
妊娠初期(15週まで)が22.2%、妊娠中期(16~27週)が33.2%、妊娠後期(28週以降)が44.7%で、42人が妊娠中にCOVID-19に罹患しました。
20代、30代、40代と妊婦さんの年齢が上昇するほど接種率が高くなっていきました。
職業では、専業主婦と比較して公務員と医療関係者で接種率が高く、自営業者で低かったです。
妊娠初期と比較して妊娠中期・後期で接種率が高かったです。
ワクチン接種後の副反応について
ワクチン接種後の副反応は、接種部位の疼痛が1回目接種後に96.84%、2回目接種後に92.61%と高頻度に見られました。
発熱、前進倦怠感、疲労感などの全身症状または頭痛、消化器症状(嘔気・嘔吐、下痢、腹痛など)、関節痛など接種部位以外の副反応が1回目よりも2回目接種後で多く見られました。
副反応は、同世代の非妊娠女性と同等であり、不正出血、胎動減少、浮腫、血圧上昇、破水のような重大な産科的症状が見られたのは、1回目および2回目接種後とも1%未満でした。
新型コロナウイルスワクチンは、男性よりも女性で副反応が出やすいと言われています。今回報告された副反応は、ワクチン接種先行国の妊婦さんにおける報告や、同世代の非妊娠女性における報告と同等でした。
産科的症状としては、腹部の張りが1回目接種後に1.65%(89例)、2回目接種後に2.98%(144例)に見られました。
2回目接種後に子宮の痛みが1.06%に見られました。
不正出⾎、胎動減少、浮腫、⾎圧上昇、破⽔のような重⼤な症状は1回⽬接種後、2回⽬接種後ともに1%未満でした。
こうした症状はワクチン接種を受けていない妊婦でも一定の頻度で見られるため、今回の報告では「ワクチン接種が症状発現にどの程度影響したかは不明」としました。
未接種妊婦さんの特徴


国民の生活・健康・社会・経済活動に及ぼす影響を明らかにし、科学的根拠に基づいた現実的な社会経済的救済策や健康増進策の立案につながる情報提供を目指す大規模インターネット調査「日本におけるCOVID-19問題による社会・健康格差評価研究(JACSIS)」による調査結果についてまとめてみました。
調査の対象は全国在住の妊婦1,621人で、2021年 7月28日〜8月31日にインターネットを介して実施しました。
1,621人中217人(13.3%)が既にワクチン接種(1回または2回)を済ませていました。
「接種したい」と回答した579人に理由を聞いた結果(複数回答可、以下同)
「接種しない」と回答した136人の理由
「様子を見て接種したい」と回答した689人に対して理由
まとめ
まだまだコロナ禍は続きます。第6波に備えて、妊婦さんは感染予防が重要です。マスク装着、手指消毒、3密回避を徹底して下さい。
以下の記事もご参照ください。















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