新型コロナウイルス感染の妊婦さん必見|【自宅療養中の注意点について解説】

妊婦健診

日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は、自宅などで療養する妊婦さんの異常時の対応指針をまとめましたのでご紹介します。
妊婦さんに向けては、すぐに救急車を要請すべきケースとして、「息苦しく、短い文章の発声もできない」もしくは「酸素飽和度(SpO2)92%以下」と具体的に指示しています。

自宅療養や宿泊療養施設(ホテル等)の新型コロナウイルス感染の妊婦さんの対応



「自宅や宿泊療養施設(ホテル等)の新型コロナウイルス感染妊婦に関する対応について」の対応指針

妊婦さんと産科医療機関、行政機関それぞれに向けて出されました。新型コロナウイルス感染症を巡っては、全国的に新規感染者数が急増する中で、首都圏を中心に、全国的に入院療養のキャパシティの限界にあります。

患者さんが基礎疾患を有していたり、妊娠中であったりしても同様で、症状に応じて自宅療養や宿泊療養を余儀なくされるのが現状です。とくに後期(8ヵ月以降、妊娠28週以降)のコロナウイルス感染では、わずかながらも重症化しやすいとされています。そうした医療者が直ちに目視できない状況下では、患者自身がどう対応すべきか判断できる具体的な指針がとても重要なので、ご紹介します。

指針では、かかりつけの産科医もしくは保健所に連絡するケースとして、以下のリストにいくつか挙げています。

新型コロナウイルス感染で妊娠中に自宅や宿泊療養(ホテルなど)となられた方へ

妊娠中に新型コロナウイルスに感染された妊婦さんには、日々不安を抱えていらっしゃ ると思います。妊婦さんに限らず、現在、全国的に新型コロナウイルス感染用の医療体制が 逼迫し、限られたベッド数の中で、感染症の症状に応じて自宅療養や宿泊療養(ホテルなど) となっています。

妊娠中に新型コロナウイルスに感染されても、8割以上の方は無症状、または風邪程度の軽い咳や発熱の症状で収まり、酸素投与以上の治療が必要な方は全体の2割以下ですので、現在無症状の方はご安心していただきたいと思います。

ただし、妊娠中は様々な妊娠に関連した異常は起こりえます。急に症状が強くなる妊婦さんもいます。そのため、新型コロナウイルスに伴う症状に加えて、妊娠に関連した異常な症状がないかについて十分に注意することが大切です。

私たち産婦人科医は、自宅やホテルでの療養となられた妊婦さんと密に連絡を取り合い、健康チェックを行うように心がけてい ます。 もし妊娠に関連した異常や体調の変化が発生し、入院療養が必要と判断された場合でも、 産科医療機関の連携の中で、かかりつけの産婦人科の先生を通して、産科的な対応が可能な入院施設を探すことができます。

迅速に対応することを努めていますが、状況によっては時間を要することもありますので、以下のような変化が起こった場合には、妊婦さんご自身からかかりつけの産婦人科の先生に電話等で連絡いただくようお願いします。

なお、地域によって周産期の医療体制が異なりますので、新型コロナウイルス感染による療養状態となった場合には、かかりつけの産婦人科の先生にその旨を速やかにお伝えいただき、変化が起こった場合の対応をお聞きしてください。

産科的な症状がある場合

以下のような妊娠に関連した異常については、かかりつけの産婦人科の先生に連絡してください。

  • 不正性器出血
  • 破水感
  • 頻回の子宮収縮
  • 胎動減少
  • 強い下腹部痛
  • その他、助産師さんなどから妊婦健診時に言われた症状

新型コロナウイルス感染症の症状について

以下の健康観察を行ってください。

  • 呼吸状態の把握➡1分間の心拍数(脈拍数)と呼吸数の測定
  • 体温測定
  • パルスオキシメーターがある場合は血中酸素飽和度の測定

以下の場合には、かかりつけの産婦人科医師もしくは保健所に連絡してください。

  • 1時間に2回以上の息苦しさを感じる時
  • トイレに行く時などに息苦しさをかじるようになった時
  • 心拍数(脈拍数)が1分間に110回以上
  • 呼吸数が1分間に20回以上
  • 酸素無しで安静にしていても血中酸素飽和度が93-94%から1時間以内に回復しない時(妊娠中は95%以上が必要)

以下の場合は、すぐに救急車を要請してください。

  • 息苦しくなり、短い文章の発声も出来なくなった時
  • 血中酸素飽和度が92%以下になった時

感染妊婦さんの大部分は家族内感染です。感染予防の基本、3密回避、マスク着用、手洗い励行、手指消毒を徹底していきましょう。

また、妊婦さんには妊娠週数に関係なく、新型コロナウイルスワクチン接種を推奨しています。ワクチン接種に関しては以下のリンクをご参照ください。

妊婦さんへの新型コロナウイルスワクチン接種推奨|【リスクよりベネフィットが上回る】
妊娠中および授乳中の女性にとって、新型コロナワクチン接種による副反応を含めた身体への影響は、もっとも懸念するところです。アメリカ・疾病対策センター(CDC)は8月11日付けで、ウェブサイトを更新し、ワクチン接種によって流産などのリスクが高まる懸念は見られなかったとする新たなデータを公表しました。

【参考文献】

(1)英国、National Health Service「COVID-19 感染症を患った患者の方々が自宅で経過 観察する場合」

(2)英国産科婦人科学会(RCOG)、「妊娠中の COVID-19 感染」


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